紫式部(むらさきしきぶ)といえば日本最古の長編小説『源氏物語』の作者です。
歌人としての才能もある、日本を代表する作家のひとりとして知られています。
皆さんも歴史や国語の授業で、あるいはテレビや本などで紫式部の名前を何度も耳にする機会があったことでしょう。
紫式部は2024年のNHK大河ドラマの
主役に決定しています。
そんな紫式部は、福井県越前市にゆかりのある偉人であることはご存じでしょうか?
今回の記事では、福井県ゆかりの偉人・紫式部についてご紹介します。
紫式部は日本最古の長編小説を書いた作家
紫式部は平安時代の女流作家で、代表作は『源氏物語』です。
源氏物語は文庫本でも出ていますし、コミックにもなっています。映画にもなっている、日本文学の中でもトップレベルの知名度を誇る作品ではないでしょうか。
紫式部は源氏物語の他にも『紫式部日記』を書き残しており、さらに、歌人としても才能を発揮した才媛です。
紫式部の和歌は『小倉百人一首』などに収められ、今日に残っています。
紫式部は越前守である父・藤原為時(ふじわらのためとき)と摂津守の娘である母との間に生まれました。
兄の他に姉などもいたと言われていますが、兄弟姉妹のことは詳しく分かっていません。
紫式部の父親は学問の才が豊かな人で、東宮(いわゆる皇太子)の読書役を務めたと言われています。
娘の紫式部も早々に才能を発揮し、父娘ともに歴史に名を残すにいたりました。
紫式部はその学識から藤原道長(ふじわらのみちなが)の要請で宮中にあがることになり、宮中での体験を執筆に活かしています。
日本の女流作家や歌人と言われて真っ先に紫式部の名前を思い浮かべる人は、少なくないことでしょう。
紫式部の書いた『源氏物語』はどんな作品?
源氏物語は光源氏という男性を主人公にして描く、貴族社会や当時の権力争い、恋愛などを描いた作品です。
魅力的な女性が多数登場する物語としても知られています。
夫と結婚した紫式部は一女をもうけますが、間もなく夫は亡くなってしまいます。
夫亡き後にこつこつと書きはじめたのが源氏物語だったそうです。
紫式部が源氏物語を書いていた頃は、今と違って紙は貴重品でした。
なので、紫式部は一気に書き上げるのではなく、紙が手に入ったら都度、こつこつと書き進めていきました。
やがて物語の評判が広く伝わり、宮中に召致されるにいたったわけです。
それからも紫式部は少しずつ書き進め、やがて54帖からなる大長編になりました。
紫式部は福井県越前市とどんな縁があるの?
紫式部は父親に連れられて、福井県越前市のあたりに一時住んでいたと言われています。
福井県には紫式部とゆかりのある観光スポットが残っています。
紫式部にゆかりのある観光スポット
越前市には「紫式部公園」があります。
紫式部公園は平安時代の寝殿造りがしつらえられており、紫式部の像も見学できます。
入園料は無料で、平安時代風の釣り殿のある風景をゆったりと見学可能です。
また、紫式部公園の側には、紫式部に関する展示を行なっている「紫ゆかりの館」があります。
こちらは面白いイベントなども開催されていますので、観光の際にはぜひ公式サイトをチェックしてみてください。
紫式部公園と紫ゆかりの館はあわせて楽しむことをおすすめします。
今回は福井県ゆかりの偉人として紫式部をご紹介しました。
2024年には紫式部が主人公の大河ドラマも放映されますので、県民としては楽しみですね。
紫式部の書いた源氏物語はAmazonなどでも購入可能です。
この物語の成立にも福井が関わっているかもしれない。そんな想像をしながら、源氏物語もぜひ読んでみてください。
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