三原和人(みはらかずと)は福井県福井市出身の漫画家です。
福井県出身の漫画家である三原和人氏の作風やおすすめ作品についてご紹介します。
漫画家・三原和人(みはらかずと)とは?
三原和人氏は『はじめアルゴリズム』などの作者として知られる漫画家です。
デビュー作は数学者の人生を描いた『はじめアルゴリズム』。2023年7月現在はモーニングで『ワールド イズ ダンシング』を連載しています。
三原和人氏は『スラムダンク』などの作品で有名な井上雄彦氏のアシスタントをしていたことでも知られています。
また、影響を受けた漫画として『ONE PIECE』などを挙げています。
三原和人氏の漫画の特徴と作風
三原和人氏の漫画は歴史的な人物など特定のキャラクターに焦点を当てて描かれているところが特徴です。
たとえば『はじめアルゴリズム』は数学者に焦点を当てていますし、『ワールド イズ ダンシング』では歴史の教科書にも掲載されている世阿弥(ぜあみ)に焦点が当てられています。
物語の中でその人物の人生、考え方が描かれ、自然とスポットの当たったキャラクターの心情に寄り添える作風になっています。また、表情や感情の描き方が丁寧です。
世阿弥などは歴史の中の人物で、かなり昔の偉人でもありますから、どうしても現代に生きる私たちは「遠い世界の人間」として捉えてしまうところがあるはずです。
しかし、三原氏の作風にかかれば、違った時代に生きている私達でも、ときに世阿弥の気持ちに共感し、ときに「確かにこんなふうに考えていたかもしれない」と感じることができます。
丁寧なキャラクター描写で、登場人物の心や考え方を身近に感じさせてくれる。それが三原氏の漫画の特徴です。
三原和人氏の代表おすすめ漫画作品
福井県出身の三原氏の漫画の中から代表的なおすすめ漫画を紹介します。
数学者の物語『はじめアルゴリズム』
『はじめアルゴリズム』は数学者たち、あるいは数学に魅せられた者たちの物語です。
老数学者である内田豊は故郷での講演後、学生時代を過ごした廃校に立ち寄ります。老数学者である内田は学生の頃から数学に魅せられており、学校に数式を書き残していました。それは後に数学者となる内田少年も解くことのできなかった難問の数式でした。
かつての自分が書き残した数式を見てみると、何とそこには誰かが加筆した形跡があるのはありませんか。数学者である内田が完成させることのできなかった数式を誰かが完成させていたのです。「この数式を完成させたのは誰だ」と思って学校の庭を見ると、そこにいたのはひとりの少年でした。
少年は雲の動きや水の波紋、木の枝を楽しそうに数式にしています。その数式は独創的であり、違う世界の生き物の数学のようでした。
老数学者は少年と数式を見て思います。「私はこの子を導かねばならない」と。
数学者たちが見ている美しくも神秘的な世界の話が『はじめアルゴリズム』です。
『はじめアルゴリズム』は試し読みできます。ぜひ読んでみてください。
世阿弥と舞いの物語『ワールド イズ ダンシング』
世阿弥とは室町時代の能楽師で、現代の能楽の祖ともいえる偉人です。
父親は人気役者の観阿弥(かんあみ)で、自身も芸事の才能に恵まれていたと言います。
能楽はユネスコの無形文化遺産に認定されていますよね。
『ワールド イズ ダンシング』は世阿弥に焦点を当てた漫画です。世阿弥の舞いに対する考え方や、見えている世界を緻密に描いている作品が『ワールド イズ ダンシング』になります。
世阿弥の考え方や見えている世界と言われると「難しそう」と思うかもしれませんが、現代の私達も身近に心情を把握できるよう丁寧に描かれていますので、難しさや取っ付きにくさはありません。
『ワールド イズ ダンシング』も試し読みできるおすすめ作品です。
福井県出身の漫画家が描く世阿弥の世界をぜひ読んでみてください。
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