あまり他県には出回らず「福井の幻の野菜」と言われている野菜には「新保ナス」などがあります。
福井県には他にも幻の野菜と呼ばれている食材があり、そのひとつが今回ご紹介する「明里ネギ」です。
明里ネギとはどのような野菜なのか、歴史や特徴、食べ方、購入方法などを説明します。
美味しいネギなので、福井県内にお住いの方も、ぜひ食べてみてください!
幻の野菜「明里ネギ」とは?
明里ネギ(あかりネギ)とは、長ネギの見た目をした福井県の伝統野菜です。
品種としては葉ネギと深谷ネギの中間にある品種になります。
葉ネギは万能ネギのような見た目を想像すれば分かりやすいのではないでしょうか。
深谷ネギとは、スーパーなどでよく見る長ネギです。深谷ネギはあくまで埼玉県深谷で栽培されるネギのことなのですが、深谷はネギの生産量が全国トップクラスなので長ネギのスタンダードとして想像する人が多いはずです。
明里ネギはそんな長ネギと葉ネギの中間に位置する野菜なのですが、見た目はほぼ長ネギです。
明里ネギは福井市明里地区で主に栽培されています。
明里ネギの特徴
明里ネギの特徴は、長ネギの緑の部分が長いことです。
長ネギといえばどちらかというと白い部分が長く、緑の部分が短い印象があるのではないでしょうか。
明里ネギの場合は一般的な長ネギより緑の部分が長く、長いものではネギの半分ほどが緑の部分になっています。
一般的な長ネギと比較すると緑部分が多いため、明里ネギの特徴が分かりやすいと思います。
また、明里ネギは一般的な長ネギより太目なところが特徴です。
全体的にがっしりとしており、緑の部分が多いのが明里ネギになります。
明里ネギの味や食べ方
明里ネギの味は甘みが強いのが特徴です。緑の部分も柔らかく、ネギそのものをメインにした料理から鍋物など幅広く楽しめるのが特徴になります。もちろん、薬味としても使えます。
明里ネギの甘みを楽しみたいなら、そのままざくざく切ってオリーブオイルと塩をかけて蒸す調理法などがおすすめです。
シンプルな調理方法ですが、明里ネギの甘さが引き立ち、美味しいですよ。
日本酒などの肴としてもおすすめの料理です。
甘みを活かすなら明里ネギを一本丸ごと焼いて食べるのもおすすめ。お好みで塩などをふっていただければ、明里ネギの甘さが引き立ちます。
福井県は蕎麦も有名なので、蕎麦の薬味としても明里ネギは活躍します。
緑の部分が多く食感も柔らかいため、「長ネギは緑のところが好き」という方には嬉しい薬味になりますよ。
他には鍋物や煮物、炒め物、和風パスタなど、和洋問わずいろいろな料理で美味しく食べられます。
伝統料理である「ぬた」に使うのもおすすめの食べ方です。
明里ネギの旬は9~12月になります。
明里ネギは購入できる?
明里ネギは福井県内の店舗やイベントなどで購入できます。
たとえば、過去に福井県の農林水産部などが「福井の伝統野菜を食べよう」というイベントを開催したことがあります。平成22年に行われたイベントです。このイベントでは明里ネギが調理され、試食なども行われました。また、明里ネギに関しては試食や調理だけでなく、イベント内で販売されています。
このように、福井県内のお店やイベントなどで購入することは可能です。
伝統野菜ということ、そして福井では長ネギも栽培していることもあり、見つけることはちょっと難しいかもしれません。
ただ、福井と周辺地域の方はイベントやお店で見つけて購入できる機会もあるはずなので、見かけたらぜひ購入して味わってみてください。
見つけた際は他県の方に「伝統野菜だよ」と地元アピールも込めて送ると喜ばれるかもしれないですね!
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