受験シーズンが来ましたね。受験のお守り「難関突破の石(突破石)」が福井の各駅で配布されたそうです。

受験のお守りという言葉から真っ先に連想するのは神社のお守りではないでしょうか。受験のお守りとして特に知られているのは福岡県の大宰府天満宮のお守りかもしれません。「お守り」といえばやはり神社を想像してしまいますよね。

実は福井に神社は特に関係ない面白いお守りがあることはご存じでしょうか。その名も「突破石」。受験のお守りとして福井で配布されている石です。

今回の記事では福井の受験のお守り「突破石」をご紹介します。

難関合格のお守り「突破石」とは?

出典:福井新聞|岩盤突破の「突破石」に合格祈願

突破石とは神社のお守り・・・ではなく、福井県内の駅で配布している受験のお守りです。「ただの石では?」という見た目をしていますが、実際のところ本当に石です。突破石とは特別なお守りではなく、福井県のある工事に由来した縁起物の石になっています。

難所を突破したときの工事に関する石なので、「難関を突破する」として受験シーズン前に配布されているのが突破石です。

福井県の有名な石といえば若狭瑪瑙などがあります。ニュース媒体でも取り上げられるため、この突破石も福井の名物石のひとつに数えてもいいかもしれませんね。

突破石はなぜ受験のお守りになっているのか

突破石は「新北陸トンネル」の掘削工事が貫通したときの岩盤を砕いた石の欠片です。

新北陸トンネルの工事は難関工事といわれていました。岩盤の脆弱さや湧き水などのアクシデントに見舞われることもあったのだとか。

新北陸トンネルの工事区間は岩盤が脆弱なせいで重機がなかなか入れず、入ったとしても地盤が沈み込んでしまうため関係者は頭を抱えたそうですよ。工事の際は丹念に水を含んだ泥を掻き出し、路面の砂利を入れ換えるなどの工夫もしたそうです。

新北陸トンネルの工事区間で湧き水が出た日には排水に時間がかかり、工事が1ミリも進まない日もあったという話でした。工事の場所によっては地質がころっと変わってしまうことにも苦しめられたそうです。技術と頭を両方使う工事という印象ではないでしょうか。

この突破石は難所であり難工事でもあった「新北陸トンネル」を貫通、つまり突破したときの石なのです。難関を突破した難工事の石だからこそ「(受験の)難関突破」とかけて縁起物になっているわけですね。

配布する突破石は福井県内の神社で祈祷済みになっています。石ではありますが縁起物。そして、きちんと祈祷してもらった難関突破のお守りであるということですね。

突破石はどこでもらえるの?

突破石は受験シーズンまたは受験シーズン前に福井県の駅でもらえます。

突破石がもらえる駅は福井駅、武生駅、鯖江駅、敦賀駅、小浜駅です。
(なくなり次第終了なので、この記事が公開されてる頃にはもうないかもしれません…)

2021年分は新型コロナの影響もあったため、福井駅、武生駅、鯖江駅については申し込み者への郵送になりました。敦賀駅、小浜駅では14日から先着順に配布しています。

福井の駅で配布される受験のお守り「突破石」をご紹介しました。

難所トンネル工事の石を「受験突破」とかけて配布する。面白いですね。

突破石はいずれ在庫が尽きてしまうかもしれませんが、新北陸トンネルは受験のための学生や就職試験を受ける大学生などにも縁があるかもしれません。難所に苦心し、難工事の末に開通したトンネルのことも石と合わせて注目したいですね。

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