福井弁とは|福井県の方言まとめ

こんちは。ナオヤです。

最近食レポが多いのでちょっと違った角度で福井を知れたらなと思いまして、今日は福井の方言をまとめてみました。

福井弁、福井の方言とは

江戸時代までこの地域(福井県)は北部が越前国(えちぜんのくに)、南部は若狭国(わかさのくに)だった。明治十四年二月に、現在の福井県が生まれました。

現在でも、北部を嶺北(れいほく)、南部を嶺南(れいなん)と呼びます。

福井県の成り立ちについてはこちらの記事が詳しく紹介していたのでご紹介します。
https://www.chunichi.co.jp/article/252687

福井県の成り立ちを見てもわかる通り、北部と南部では言葉のイントネーションや文化なども違います。

福井弁は、福井県嶺北地方で話される方言を指し、嶺南地方で話される方言は嶺南方言(近畿方言)に分類されます。

今回紹介するのは、主に嶺北地方で使われている方言をまとめたものになります。

フクブロで福井弁動画撮りました!

今回はいつもの福井弁動画と違って、デート風で撮影しました ゴリゴリ福井弁女子デート+福井県各地の名所を楽しんでみての~

福井の方言、まとめ

あ行

あかん いけない。駄目。
あける (水などを)こぼす。類義語:「かやす」
あたる 貰う。「ボーナスあたったけぇ?(ボーナスは貰えたか?)」
あばさける ふざける。はしゃぐ。
あや バカ、アホ
おもいでなぁ 気持が良かったよ!
おもっしぇ 変な人ですねぇ!
あやまち 怪我。「あやまちしたんけ?(けがしたの?)」
あんじょう 完全に。「味良く」の変形。
あっぱ

糞。偶然であるが、南部弁(岩手県)や下北弁(青森県)で「あっぱ」というと「お母さん」、仙台弁で「あっぱ」というと「唖」を意味する。

あっちゃこっちゃ

あちこち

あなんぼ

穴。

あのぉ

呼び掛けの言葉。「あのー」。

あばば

溺れている様。

いけえ 大きい。「いかい」「いっけぇ」「いけ」とも言う。
いしな
いっぷく 休憩。一服。「ちょっといっぷくしよっさ」。
イラチカ パンツなどのゴムひも。
うら 男性の一人称。女性でも言う人がいる。
うてえ のくてえと同意。
えれえ 程度が甚だしい。辛い。
えんめ 犬。貶めて言った「犬め」の変形。
おいや そうだ。最近は「ほや」「ほーや」が主流。
おえ おいおい(不満)。おい(呼びかけ)。うわー(驚き)。
おうきんのう ありがとうね。
おぞい ぼろぼろである。質が悪い。岐阜でも共通して使われる。
おちょきん 正座。関西の「ちんとする(しっかり座る→正座)」から変化したもの。「おちょきんしねま(正座しなさい)」
落った 落ちた。
おとましい もったいない。
おとろっしゃ 恐ろしい。困ったものだ(心配の要素も含む)。お(っ)とろしいとも言う
おぼこい 純粋無垢。子供っぽいという皮肉にも使われる。
おもっしぇえ 面白い、訳の分からない。おかしい。「おもっせえ」と発音することもある。
おめえ お前。同格以下の相手を呼ぶ男性語。
おんちゃん おじさん。親しみのこもった呼び方。

か行

かくし ポケット。
かざ 臭い。
かしく 米を研ぐ。「米かしいだでの(米研いたからね)」。語源は調理を意味する古語の「かしく」。「かせぐ」という語形もある。加賀弁と共通。
かぜねつ 口内炎の一種。「かざねつ」とも。 風邪や疲労など体調不良のとき、口元に出来る赤い発疹。
かたい 健康であるさま。「かたいけの?(元気でいるか?)」「かたいもん(いい子)」
かたがる (物が)傾く。
かど 家・建物の外。「角」の意味にあたる言葉は、「角んとこ」(角のところ)があるため、混同しない。福井市旧美山町の一部で主に使われている。
がぼる (雪や泥の中に足が)はまる。「ごぼる」と言う地区もある。
かやす ひっくり返す、倒す。(容器を倒して)内容物を散乱させる。「誤って」という過失の意味合いが強い。
から 身体。
からげる 結ぶ。
かる 借りる。「借りた」は「かった」となる。逆に返すときは「なす」という。例―この本、ないといて。(この本、返しておいて。)
かわおび ズボンのベルト。「バンド」とも言う。
がんど のこぎり
汽車 JR(旧国鉄)。今では北陸本線を走る気動車(ディーゼル)はないが、永年の名残でそう呼ぶ。越美北線は非電化のため、現在も気動車。私鉄は「電車」。
ぎっちょさん 左利きの人。
ぎっとな 義理堅い。
きのどくな ありがとう。申し訳ない(感謝の意味で)すみません。気に毒(気を遣わせた)から変化したものと思われる。好意や便宜を受けたとき、相手の負担を思いやる言葉。石川とも共通。
きんの 昨日。
くさむし カメムシのこと。奥越では「へくさんぼ」ともいう。
くどい しつこい、度か過ぎる。そこから「塩くどい」となってその短縮形。塩辛い。逆に塩辛いでは通じないことがある。
けなるい うらやましい。
ける 盗む。万引きをする。「けってきた」
ごえんさん 寺院の住職。
こうか(校下) 校区。主に小学校の範囲で用いられる。
こざにくい 生意気な。
ごしんさん 住職の妻。
こべんたま ひたい。おでこ。旧清水町(現・福井市)で行われていた「こべんたまつり」(合併時に廃止)の由来となった言葉。
こしょばい くすぐったい。「こしょばす」は動詞形で「くすぐる」の意。
ごっつぉ ご馳走。ご馳走様は「ごっつぉさん」
こっぺな (無理に大人ぶっていて)生意気な。
こっぺこっぺと 生意気に。
こんか 米糠。
ごんばこ ごみ箱。
こんだ 今度。

さ行

ざいご  田舎。在郷。転じて実家を指すこともある。「ざいごのもん」は「田舎者」。
しかえる 取り替える、着替える。
しなあっと ゆっくり、慎重に。あるいは、さりげなくの意。
しめだる 結納。
じゃけらくせえ 子供っぽい。幼稚な行いを諭す際使う場合が多い。「わらびしい」とも。
しゃば 世間。
じゃみじゃみ テレビの砂嵐。もともと方言で「目が疲れてしょぼしょぼしたり、かすんで見えたりする様子」をさした擬態語「じゃみじゃみ」が、テレビの普及後に画面の砂嵐状態を指して使われるようになった。英語のJamming(妨害電波)に由来するとの説は俗説に過ぎない。
せわしねえ 落ち着きが無い。
じょろにしる 話を無しにする。始めに戻す(旧清水町。特に旧三方村の世代が使用)。
じょろ あぐら。「じょろかく」(あぐらをかく)」、「ねまる」とも。
すまし 醤油。
すらえる 触れる。
ぜん、じぇん お金。「銭」の変形。

た行

たいげえ ほどほど。大概。
たく 煮る。米以外にも、煮ることを「炊く」と表現することが多い。「おでんを炊く」「魚を炊く」など。
たいたの 煮物。「煮たの」とも言う。「大根の炊いたの(大根の煮物)」「たくあんの煮たの(福井の郷土料理)」など。
だたねえ だらしない、きたない、醜い。
だちゃかん 駄目だ。「埒があかん」が訛ったもの。
たな、 ~みたいな。
だら、だわ 怠けている様子。「だわもん」で怠け者を指す。あわら市などでは馬鹿、阿呆の意味でも使われる。
だんねえ 別にかまわない。気にしなくて良い。京都弁の「だんない」の変化形。丹南地区(福井市殿下・清水地区などを含む)で用いられる。殿下地区では「だんのね」とも言う。
たんまで 全然、全く。
ちかっぺ 力一杯。とっても。「ちゃらっぺ」とも言う。
ちっくりさす (爪楊枝など棒状のものを)刺す。
ちぇえ 小さい。「ちんちぇー」とも言う。
ちゃう 違う。近畿地方と共通。
ちゃがちゃが めちゃくちゃ。散らかっている様子。
ちゃまる (警察などに)捕まる。能動の「捕まえる」の場合は「ちゃめる」と言う。
ちゃんぺ 女性器、性交。
チューブ 輪ゴム
ちゅんちゅん 物が高温になっているさま。水がかかると「チュン」と音を立てて蒸発する「焼け石に水」状態を指す。「メカがチュンチュンでやばい(機械が異状に高温でまずい)」
ちょっきり ちょうど。
ちょっこし 少し。「ちょっこり」とも言う。
つかがる (手すりや、人の腕などに)掴まる。
つばき
つまる 主にノートなどを使い切ってしまった場合に使われる。
つるつるいっぱい コップやお椀などに液体が並々とそそがれた様子。液体が表面張力により器から盛り上がって、あふれる寸前の状態を指す。北陸で広く使用されており、方言だと知らずに使用している場合が多い。
つんつん 鉛筆が削ったばかりで尖っているさま。
てきねぇ 病気・体の調子が悪いこと。「てきない」とも言う。「てきねぇんけ?(具合悪いの?)」
てな、  ~みたいな。
てなわん 気がきつい。やんちゃな。抜け目が無い。手に負えない。
どぼすずく (滴が落ちるくらいに)濡れている。ずぶ濡れ。水が大量にどっぷり有る様をドボドボと言う。すずくは「雫(しずく)」のこと。
どんならん どうにもならん、どうしようもない。「てなわん」の類義語。「どーんならん」と伸ばしたり、「どんなん」と略したりすることもある。例 「どんならんやっちゃな」(どうしようもない奴だな)

な行

ながたん 包丁。「菜刀」の変形。
なげる 捨てる。
なも、なんも 重ねて使うことも多い。重ねない場合は「なぁも」と伸ばし気味になることが多い。英語の 「you are welcome」や「何も~ない」、「別に~ない」 に相当する語。「悪いのう」「なもなも。だんねってぇ(別にいいよ、気にしないで)」
~なる 「~なさる・なはる」の変形。例「てんしゃばのあんさん来なったざあ」
なんきん かぼちゃ。南京。
なんぼ どれだけ、どれほど。
なんにゃ~よう(か) 嫌味交じりの完全否定。「何が~あろうか(しようか)」例「なんにゃ役所がほんな気の利いたことしようか」
ぬれんざ 濡れないよ。濡れない傘【ヌレンザ(福井洋傘)】はここから来ている。
ねんね 赤ん坊、幼い子どもを指す
のくてえ 愚かなさま。トロい。馬鹿だ。「温い(ぬくとい)」の音便形。「のくてえのう(バカだなあ)」「のくてえやっちゃ(馬鹿なヤツだ)」
のうなる (物が)無くなる。(人が)亡くなる。
のんのさん 仏様。「なんなさん」、「なんなんさん(ちゃん)」とも。語源は「南無」から。

は行

ばい 棒。
はえめ・はいめ 蠅。
はぐし つっかえが外されてガクっとするさま。「はぐしをくらう」「(ひざカックンをされ)はぐしこく」。
はよしね 早くしなさい。早くしてね。
びい 女子
ひっで(もんに) とても。甚だしく。ひどく。【形容詞】凄まじい。ひどい。「しってぇ」「ひってもん」と発音する場合もある。
ひにしばら やっかみ
ひとこっぱ 一まとまり。思いっきり。たくさん。
べさ 「女」の蔑称。貞操感やモラルがない女性を「どすべさ」と表現する。
へず菓子 駄菓子。
べと 土。泥。「べとに ばい ちっくりさす」という表現は「土に棒を突き刺す」という意味である。
へんのま お昼ね
ぼう 男子。
ほや はい、そうです。「ほやほや」でもそうなんです。という意味になる

ま行

まんぽ トンネル。
まいど いつも。「まいどおおきに」で「いつもありがとう」になる。
めんぽ カワハギ(魚類)。
ももた(ももたん) 太股。
もつけない(もつけねえ かわいそうな。相手への同情を示す間投詞としても用いられる。語呂での覚え方は「持つ毛ねえのはかわいそう」。
~もてら ~ごと。「箱もてら持ってきて(箱ごと持ってきて)」
ものごい  精神的に苦痛を感じること。大きな不安を感じていること。病による身体的苦痛の場合は「てきない」になる。
まんまんちゃん 仏様。転じて仏壇や墓。主に福井市旧清水町で使われる。

や行

やだ 言い掛かり。悪意のあるいやがらせ。「やだをする」は「いやがらせをする。無理難題をおしつける」、「やだを言う」は「イチャモンをつける。言い掛かりをつける」という意味。
やっぱ やっぱり
やぶち 身内、親類
やめる 足、腰、手、首などが凝る。痛い。
やんちゃな いたずらな
ゆうちゃん Uチャン。県内で唯一UHF放送を行う福井テレビジョン放送のこと。
よう よく。
ようけ たくさん。大阪弁の「ようけ」と同じ。「いっぺえ」とも言う。
よさ・よさり 夜中のこと。夜更け(ヨフケ)。古語の「夜更なり(ヨルサラナリ)」がつまったもの。「よんべ」とも言う。
よしかかる よりかかること。
よだがり 晩御飯。
よぼる 呼ぶ。「よばる」とも。

わ行・ん

わかいしゅ 若者。「若い衆」のこと。
わけなし 馬鹿、あほ、幼稚。「聞き分けのない」が語源か。
わせる 忘れる。
わめ 自分、自ら。
わやくそ 散らかって収集がつかない状態。わやくさとも言う。
わらびしい 幼稚な。悪い意味で幼い。語源は「童しい(ワラベシイ)」。反対語は「大人しい」になるが、意味的には「大人びた」{(幼稚な行為などせず)静かな」「成熟した」あたりになる。
わっしぇてまう 「忘れてしまう」。「~してしまう」を「~してまう」という。
んだる、うんだる くれる、くださる。「この本、誰が(う)んだったの?(この本、だれがくれたの?)」

参考サイト

http://ja.wikipedia.org/wiki/福井弁

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2 件のコメント

  • 猿投山人です。ナオヤさん、はじめまして
    「ちんと」検索hitで訪問しました。
    Q1.記事題が「福井弁まとめ」とありますが
    記載方言は嶺北(越前)弁・嶺南(若狭)のどちらなのですか?
    >あや = バカ、アホ
    Q2.嶺北・嶺南ともに加賀・能登・越中方言「だら」
    「だらぶち」はないのですか?
                — Mon. 10:38 2022/09/26 猿投山人

    • 猿投山人様
      コメントありがとうございます。
      ご質問いただいている件ですが、
      A1、この記事では主に嶺北地方で使われている方言をまとめたものになります。
      A2、「だら」という言葉は北陸以外でも使われていると聞いたことがあります。「だらぶち」に関しては調べてみましたが、分かりませんでした。
      福井県の嶺北地方は一時期石川県だった経緯もあり、一部の家などではもしかしたら使われている言葉かもしれません。

      専門家の方がいたら聞いてみたいと思います。

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