日本国内でよく作られているタイプのカツ丼は、卵とじタイプのカツ丼ではないでしょうか。
北日本出身の私(ライター・アツコ)も、カツ丼といえば「卵とじのカツがのっている丼もの」だと思っていました。しかし、福井の知人と食べ物の話になったときに、「福井にはソースカツ丼という名物があって」と教えてもらいました。
ソースカツ丼・・・?
失礼ながら「それは揚げ物にソースをかけてご飯にのせただけの揚げ物丼では?」と思った記憶があります。
福井の知人(仮にAとします)が「美味しいから食べてみてよ」とセットを送ってくれたのですが・・・これは、美味しい。「揚げ物丼では?」と思ってしまったことを申し訳なく思いました。
ここまでが約1年前の話です。
ソースカツ丼の一件があってから他県出身者ながら福井のグルメ情報などはよくチェックするようになり、先日「醤油カツ丼(SK)」なる新たなグルメを発見。ソースカツ丼で「美味しい」となった人間としては見逃せない料理だったため、お取り寄せして実食してみました。
福井県外の人間は福井のグルメと実食の感想をレポします。
目次
福井のソースカツ丼とは?
ソースカツ丼は、言わずと知れた福井県の名物のひとつ。からっと揚げたカツを特製のソースにつけて盛りつけたカツ丼です。
名前を聞いたときは、カツをご飯の上に盛りつけて、その上からソースをかける様子を想像したのですが、福井県のソースカツ丼に使われるカツは、先にソースに浸すのだそうです。福井のあたりでは、スーパーのお弁当コーナーにも並ぶそうですね。
私が生まれ育った北日本では、スーパーのお弁当コーナーにソースカツ丼が並んでいる風景を見たことはありません。カツ丼といえば、基本的に卵とじです。
もちろん、定食屋さんにも、ソースカツ丼というメニューはありません。定食屋さんのカツ丼も、基本的にほぼ卵とじのものばかりです。卵とじが基本なので、他県民からソースカツ丼を見ると、ちょっと新鮮だったりします。
ソースカツ丼を作ったのは、高畠増太郎さん。ドイツのベルリンで料理研究をしており、明治時代に日本へ帰国した方です。
高畠さんは明治45年に帰国。ドイツのウスターソースを日本人の舌に合うように改良し、大正2年に東京の料理会ではじめてソースカツ丼をふるまったそうです。
補足・福井ソースカツ丼を実食したときの感想
ソースカツ丼はセットやソースなどを通販で取り寄せ可能です。楽天などでのいろいろ扱っているようですね。
私も福井の知人Aからカツとソースのセットを送ってもらい、実食しました(ここで冒頭の話と繋がります)。
卵とじのカツ丼は肉に厚みがある印象なのですが、ソースカツ丼のお肉は薄いのですね。まず、ここにびっくり。ハムカツ丼を食べたことがあるのですが、薄さ的にはカツよりハムカツに近いような気がしました。
作り方をチェックしてカツをかりっと揚げて、すかさず付属のソースをつける。熱々なので、ソースの香ばしい匂いもします。ご飯はあらかじめチンしておいて、上にソースカツをのせて完成。
この時点で予想していましたが、美味しいですよね。当然。
カツが薄いからか、衣が普通のカツよりきめ細かくて、大味という感じがしません。ソースは甘みがあってまろやか。事前にキャベツを用意しておくべきだったなと思いました。揚げ物といえば大阪の串カツが有名ですが、串カツの「ザ・揚げ物」という風味とは、やや違った感じです。
福井のご当地メニューなので、福井の食材で作るのが筋かもしれませんが。福井から全部お取り寄せするとかなりの金額になってしまうため、現在はソースだけお取り寄せして作っています。手軽だけど美味しい、良い料理です。
福井の醤油カツ丼(SK)とは?
ソースカツ丼の実食から約1年。福井のご当地メニューで「醤油カツ丼(SK)」を発見。ソースカツ丼が美味しかったので、これは期待できると、さっそく実食を決めました。
≫https://www.nomura-syouyu.shop/items/5926961
ソースカツ丼はソース(あるいはソースベースのタレ)を使いますが、醤油カツ丼は醤油ベースのタレを使うのだそうです。ソースカツ丼のようなセットは見つからなかったのですが(当時の話です)、醤油カツ丼の醤油が販売されていたので、ネット通販でゲット。
ネットで醤油カツ丼の作り方やポイントを調べていると、醤油カツ丼には3つの絶対の掟があることが分かりました。
- タレは福井県産の醤油を使っていること
- カツを盛る(カツの種類は何でもOK)
- 野菜も盛る(薬味などではなく、主役級に盛る)
以上の3つが醤油カツ丼の掟だそうです。
タレは福井の醤油カツ専用のものを購入したので問題なし。カツはスーパーで薄いものを調達しました。
問題は野菜です。ネギをちょっと盛るのではなく、主役級に盛る。要するに、大量に、ドンと盛れということですよね。
ネットで検索すると大根おろしやタマネギ、モヤシなどが使われているようだったので、今回はタマネギをチョイス。
さすがに福井まで行って玉ねぎを買うことはできなかったため、こちらも近くのスーパーで調達。薄くスライスしてカツの下に盛りつけました。
福井の醤油カツ丼を実食してみた
作った醤油カツ丼をさっそく実食してみました。
ソースカツ丼とは違い、醤油の風味たっぷりです。ソースの方も美味しかったですが、醤油の方も美味。食欲が落ちている日や夏の暑い日は、こちらの醤油カツ丼の方がさっぱり食べられるかもしれません。
今回はタマネギのスライスを使いましたが、モヤシでも美味しいだろうなと思います。福井の人たちの感想やおすすめなどを見てみると、温泉卵をのせてもグッドとのこと。これまた美味しそうです。
個人的には、海産物をカツ風にして丼にしても美味しそうだなと思いました。あと、鶏肉。タマネギスライスたっぷりに鶏肉のから揚げ。醤油カツ丼の醤油に合いそうなのですが、鶏肉にしてしまうとカツ丼じゃないですよね・・・。
他県の人に送るときのポイント
ソースカツ丼は他県に送付できるセットが販売されています。他県の人への贈答におすすめです。醤油カツ丼は特製の醤油を購入できるので、ある程度料理ができる人に贈ってあげると喜ばれると思います。
今回、ソースカツ丼と醤油カツ丼を他県で実食して「送るときはコレをやってもらえれば助かる」というポイントを3つまとめました。
食べ方を教えてあげる
普通に作って食べればいいじゃない。
・・・と思うかもしれませんが、「この食べ方がおすすめ」という食べ方があれば、教えていただければ嬉しいなと思いました。合う薬味や一緒に食べたら良さそうな他の料理など、地元の人のアドバイスは助かります。
作り方の注意点があれば教えてあげる
作り方についても、ぜひご当地の声を聞きたいところ。たとえば、カツの揚げ具合や、カツに使うお肉の選び方など。
ソースカツ丼セットや醤油カツ丼の醤油を送った場合、どうしても送り先の家で一手間がありますよね。このときに注意点があれば、電話やメールなどで教えてあげれば喜ばれると思います。
私はカツと聞いて最初は「厚い肉」を想像していました。先にソースカツ丼を食べていなかったら、薄い肉にたどり着かなかったかもしれません。
主役級に野菜を使う・・・とは?
醤油カツ丼については、主役級に野菜を使うことが絶対の掟。ですが、「主役級に野菜を使うとはどういうことか」がよく分かりませんでした。調べる前に想像していたのは、「野菜も揚げるのか」ということ。
ネットで調べると、スライスやおろしなどをよく使っていたため、「要するにたくさん入れろということか」と分かったのですが、「主役級」の意味を勘違いしそうですよね。
醤油カツ丼の野菜については、一言アドバイスをもらえたら助かるなと思います。
ソースカツ丼&醤油カツ丼、どちらも家庭で楽しめる優秀グルメでした。
贈答にもおすすめ!
福井の味をぜひご友人やお世話になった方に届けてあげてください。
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